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新卒採用でのlose-loseの関係を脱するには?

みなさんこんにちは。説明会や選考が始まり、新卒採用担当者の皆さんはあわただしい毎日を送っているのではないでしょうか?

今春卒業する学生の就職内定率が68・8%で、過去最低の水準であるとの結果が出されています。

企業が採用についてまじめに考え、採用基準を設定し、それに沿って面接官のトレーニングをするようになったことも影響しているのでしょう。

しかしこれにより学生の内定率は下がり、一部の優秀層に内定が集中したため内定受託率も下がり、多くの企業が採用数を満たせないというlose-loseの状態に陥っています。(一時的な現象の可能性もありますが・・・。)

企業が採用をまじめに考え始めた背景には、不景気だけではなく、ここ数年(特に活況を呈した06以降)採用した若手社員のパフォーマンスが思ったように上がらない、という事情が大きいのでしょう。
早期離職、メンタル不調、体調不良、コミュニケーション不全、社会性(常識)の欠如などご相談いただく内容は様々ですが、企業という器と学生の価値観のすりあわせがうまくいっていないことだけは明白です。

とはいえ、学生は就職活動に真剣に取り組んでおり、自己分析や企業研究を繰り返して「納得感」という解を見つけて就職しています。

ここで問題なのは、学生の生活している環境と企業や社会に大きなギャップがあることなのでしょう。

ですから、いくら学生視点で自己分析や企業研究をしたところでギャップを埋めるには至らず、企業に対する期待感だけが膨らみ、まじめに就活に取り組んだ学生であればあるほど入社後の現実に落差を感じてしまうという現象が起こっているのです。

このように、学生と企業がマッチングに真剣に取り組めば取り組む程悩ましい問題が起き、うまく機能しなくなってしまっているのが、新卒採用の現状と言えるのではないでしょうか。

また、内定後の企業側の姿勢もギャップを広げているように感じます。

企業の求める能力水準が高くなっており、「即戦力採用」と言って学生のうちからスキル研修をする企業が増えています。しかし研修だけで学生と社会人のギャップを埋めるというのは少々無理があるように思います。

もっと言うと、学生は内定時の納得感や喜びを引きずったまま社会に出てくるので、逆に認識ギャップを広げかねません。

こうした現状に対応するためには、まずは学生の企業に対する考えをリセットすることからはじめる必要があるでしょう。

このような問題は欧米のジョブ・マッチングのように仕事をベースにした職業観ができあがれば、あまり起こらないのだと思います。
しかし日本は、「学生という社会」から「企業という社会」へと大きなギャップを乗り越えなくてはならないので、現在両者がおこなっているマッチングの仕組みにそもそも限界があるのではないでしょうか。

2011.02.03 樋口弘和

 

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