採用代行ナビTOP > コラム > 人材育成は何から始めるべきか?

コラム

人材育成は何から始めるべきか?


みなさん、こんにちは。
今回のテーマは、会社における人材教育のそもそも論です。

自社で私自身が実際に経営をする中で、またクライアント先で社長の要請に応えるという厳しい仕事に向き合う中で感じる私ならではの風変わりな意見になりますが、その点ご承知おきください。

人材に余裕がある一流大企業は別にして、変化の時代の中、市場と対話しながら必死に経営している中堅・中小企業では、どのような教育が会社・個人双方にとって最適なのでしょうか。

教育というと、まず「研修」というイメージが浮かびますが、私は懐疑的です。
社内にノウハウがない中堅・中小企業は研修を外部パートナーに頼みますが、研修会社というものはサービスを定型化して売上をあげないと儲からないので、提供するものの中心が基本的な知識やスキルになりがちです。
そのため、研修のほとんどはイベント形式で実施されますが、本で十分学べるだろう、という価値しか提供できないことがほとんどです。

いわゆる階層別研修のようなのんびりしたことをできた時代であれば、それでもある程度の効果があるでしょうが、価値観の変化が激しいこの時代では、それではあまり役に立たないと思います。

それでは、教育はどうすればよいか。
私の考えは
「顧客の近くで、上司と部下が、顧客ニーズの変化を感じながら、それに応える術を自らの能力やスキルで考えながら、仕事を進める」
ということだと思います。

恐らく、ここで登場する能力やスキルとは、例えば「コミュニケーション能力」であったり、「誠実な行動」であったり「戦略的論理思考」だったりするものだと思います。
ビジネスにおいて当たり前のこれらの能力について、常に上司と部下がヒシヒシと感じ合うことが重要です。
年に一度の研修会場で、終了時アンケートを書きながら、「やはり、こういうことが大事だと改めて感じました」では遅すぎるのです。

この考え方においては、研修講師は外部の人間ではなく直属の上司です。
直属の上司が顧客ニーズ(=求められるスキル)と能力(=仕事をしながらの学び)という観点から部下を評価し、育成できなければなりません。

今の若手は、会社に存在するだけで満足するわけではなく、どうやって社会に付加価値を提供できる人材になろうか、ということを真剣に考えていますので、単なる業務指示者としての上司は無用の存在になるでしょう。

こうして考えてみると、会社としてまずやるべきは「人材育成担当管理職」を創ることだと思います。
現在の管理職には「背中をみて育てろ」と言われて育ってきた人たちも多いでしょうが、それを再現するしか部下に教育できない人たちは残念ながらお払い箱です。
日々の仕事を通じ、部下を見ながら育成しなければならないのです。
この点、管理職の仕事そのものが大きく変わってきたと思います。

私のお薦めは、「部下育成力」を認定スキルにして、合格しない人には部下を持たせないという方法です。
社内で最も育成力に優れた管理職を「マイスター」として表彰するのもいいですね。

部下を育成する基本は何か?
繰り返しになりますが、第一に大切なのは、上司ではなく部下を見ながら仕事をするという意識変革と、相互理解をするスキルです。
次に、自分と部下である相手の違いを前提にした効果的なコミュニケーションをとるスキルでしょう。
それに加えて、育成への執念や、それをモチベーションにできるかどうか(利他の精神)も大事ですね。

2013.09.19 樋口弘和

 

 このページのTOPへ